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空間の見方が固定されている

2011.09.30

子どもにカメラを持たせ、何でもいいから好きなもの、興味のあるものを自由に撮ってもらう実験をしたところ、低層階や一戸建に住む子どものカメラには、樹木や花、虫、動いている人といった、低い視線で水平の広がりを持つ空間を撮った子どもが多かったと言います。何らかの物語性を読みとることができる写真と言えるかもしれません。それに対し、高屑階の子どもは、部屋から見える遠くの景色や建物といった、上から見下ろす視線で垂直の空間を撮っていたということです。この実験は、「写真投彫法」といって、関西学院大学教授が、10歳から14歳までの東京の子どもに、36枚撮りカラーフイルム5本を渡し、「1日の生活と好きなもの」というテーマで、自由に写真を撮ってもらい、子どもたちの視野からどんな環境が見えるかを知るために行われたものです。高層階に住む子どもの「空間意識」は、低層階に住む子どもたちに較べ、かなり狭くなっており、壁で囲まれた堅く狭苦しい空間を自分の生活空間だと見なしているといいます。更に、家族という固定された人間とだけ関係が結ばれ、他人が容易に入っていくことができない状況を生んでいるとも指摘されています。さらに高層階の子どもには、テレビの画面だけを撮った子どももいました。低層階の子どもに較べ、生活空間が立体的な膨らみに欠けているため、空間の見方が固定されているのです。

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