日本の住まいの形態は、敗戦を境に大きく変わったといわれています。現在の住居では、家族はそこで食卓を囲み、お風呂で身体の疲れをとり、寝室で休む。これが生活であり、日常の風景です。こうした林らしぶりだけでみれば、いまも仕事も生活そのものに大差はありません。ただ、住環境の充実は、家族の関係を微妙に変化させてきています。たとえば、ライフスタイル。日本人と欧米人との間で生活に違いがあるとすれば、椅子と座布団の違いでしょう。
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庶民の生活に椅子とテーブルが入りこんできたのは、戦争が終わってからです。日本人は長い間、床に座る暮らしを続けてきました。その習慣が抜けきれないためか、リビングにはソファが置かれているのに、その椅子には座らず、床に座ってソファを背もたれにしているという人もいます。そもそも、純日本風の間取りでは、部屋に限定された機能がなく、食事を終えたらそこに布団を敷いて寝ることも珍しくありませんでした。